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フレキシブル基板
フレキシブル基板は「機密情報媒体」です
フレキシブル基板は、記録メディア類のように、その内部に個人情報などを保存しているわけではありません。
しかし、製造メーカー(もしくは製造を依頼した開発元企業)にとっては、様々な技術ノウハウが結集した製品です。
すなわち、「技術ノウハウという機密情報」が化体された機密情報媒体なのです。
「機密情報が化体されている」ということは、そのもの自体が外部の目に触れた時点で、即情報漏えいとなることを意味しています。特に、それが開発途上の試作品など、まだ市場に出回っていないものだった場合、情報漏えいは致命的です。
よって社内管理ルールを徹底して情報漏えいを防止することになるのですが、どうしても外部の目に触れさせなければならないタイミングが発生します。
それが、「廃棄」です。
そのため、廃棄手順のルールは明確に規定し、確実に徹底されなくてはなりません。
【参考:大手電気メーカーの取引先向け情報セキュリティ基準(抜粋)】
機密情報および機密情報が化体された物(試作品等)の廃棄手順を決めてください。
a.)デザイン情報等が化体している物は破壊して、情報がわからないようにしてください。
b.)産業廃棄物の業者とは機密保持契約を行ってください。
フレキシブル基板の廃棄に悩む多くのお客様の声
フレキシブル基板が製造メーカー(もしくは製造を依頼した開発元企業)にとって「機密情報媒体」であるということは、機密情報が保存された記録メディア類のそれと比較すると、一般にはあまり認識されていません。
一方で、貴金属の付いたフレキシブル基板が「いわゆる都市鉱山としてお金になる」ということは認識されるようになりました。
実際に、廃棄したはずのフレキシブル基板の大半が「都市鉱山」として中国へ持ち出される傾向にあります。
そこで本当に「都市鉱山」としてリサイクルをされていればまだ良いのですが、近年では模倣品の材料に使用される例も増加しているとのことです。
このことはフレキシブル基板に限らず、「都市鉱山」とされる電化製品全般について報告されています
なお模倣品・海賊版による被害総額は、世界で年間約80兆円にのぼると言われています。
さらに、2006年の特許庁アンケートによると、海外で模倣品・海賊版による被害を受けた日本企業の約7割が、中国で被害を受けているのです。
つまり「都市鉱山」という大義名分のもと、模倣品材料として悪用される可能性が非常に高い中国へ持ち出されているということです。
このような状況の中で、「廃棄を依頼したはずが漏えい」というリスクが高まっており、多くのお客様が廃棄に悩んでおられます。
廃棄業者へ処理を任せていたのに、知らないうちに海外で模倣品の材料に使われていた。
本物の基板が使われている以上、性能は本物と同じ。もはや模倣品ではなく、その被害は甚大。
業者へ廃棄を依頼したところ、不法投棄されていたことがあった。
基板にはメーカー名が入っていたため、大問題となった。
漏洩リスクを考えると、簡単に業者へ依頼できない。
万が一漏えいして回路を読み取られたら大変。
「化体された機密情報」であるがゆえに、外部の目に触れた時点で即情報漏えいとなり、直接的な被害につながります。
さらに都市鉱山であるがゆえに転売など廃棄経路も複雑化しており、前述のように都市鉱山が中国へ持ち出される大きな流れを自助努力だけで止めることはほぼ不可能です。
そこで対策としては、漏えい(転売・流出)する可能性が高いことを前提とし、万が一そうなってしまった場合でも原形を判別できない(機密情報が化体されていない)状態にしてから廃棄することです。
つまり、前述の大手電気メーカーの情報セキュリティ基準にも記載してあるとおり、
簡単にはいかないフレキシブル基板の物理破壊
「物理破壊」と一口に言っても、「機密情報が化体」されたフレキシブル基板の場合、それは簡単なことではありません。
と言うのも、ここで言う「物理破壊」とは「機密情報が化体されていない状態にすること」であり、つまり「原形を判別できない粉々の状態に破壊しなくてはならない」からです。
使えないように、単に「穴を開けた」とか「1箇所に切り込みを入れた」では意味をなしません。
また柔らかい基板と言えども、金属材料が用いられているため、一般的なシュレッダーで処理することも困難です。
手作業では、そこまで細かく物理破壊できない。何より危険。
パチンコメーカーから委託を受けて基板を製造しているが、廃棄品に関しては「本当に粉々の状態にするように」と言われている。
マイティセキュリティなら、フレキシブル基板も確実に物理破壊。
フレキシブル基板の物理破壊について当社へ寄せられるお問い合わせのほとんどが、開発途上の試作品や製造過程で発生する不良品の機密抹消処理用途です。
これまでは、フレキシブル基板を社内で確実に物理破壊できる小型機械がなかったため、手作業で処理されているところがほとんどでした。ところが手作業では限界があります。
そこで選んでいただいているのが、マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティシリーズです。
※映像は、最もコンパクトな機種「MS-Z5」による2.5inHDDの物理破壊の様子です。
マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティシリーズは、これまでのメディアシュレッダーの構造を根本から覆した全く新しいタイプのメディアシュレッダーです。
高速回転するハンマーの打撃衝撃によって、プリント基板を粉々に物理破壊する「衝撃式粉砕方式:クラッシュカット」を採用しました。
これにより、金属材料を含むフレキシブル基板でも刃こぼれなどの故障なく処理することが可能となりました。
また粉砕サイズを調整できる機能があるため、セキュリティレベルに応じて細かく粉砕することも可能です。
例えば小さなICチップやロム単体でも原形のまますり抜けるということなく、原形が判別できない状態に物理破壊することが可能です。
適合機種
プリント基板の仕様、マイティセキュリティの使用環境、粉砕サイズのご要望などにより、最適機種をご提案します。